最近ではヒップホップの音楽やMCバトル人気が高まってきていることから、「自分もラッパーになりたい」「MCバトルで戦ってみたい」「ヒップホップの音源を出したい」という人も増えているのではないでしょうか。
ラッパーになるための専門学校や必要な資格などは特にないので、自分がラッパーだと名乗れば今日からでもラッパーになれます。
でも、なりたいのはラップやヒップホップの音源でお金を稼ぐことができる、“プロ”のラッパーですよね。
今回は、どうやったらラッパーとしてお金を稼いでいけるのか、ラッパーになるための具体的な方法を解説していきます。
ラッパーのなり方
プロのラッパーへのルートは以下ステップです。
- ある程度ラップができるまでは練習する
- とにかく知名度を上げて自分を知ってもらう
- 成果物(音源など)や結果を残す
当たり前ですが、ラッパーになるためにはヒップホップの音楽や文化についての知識をある程度持っており、ラップができる必要があります。
既にある程度ラップができるのであれば、現場にどんどん出ていき知名度とスキルを上げていきましょう。
お客さんからの知名度や人気(プロップス)が高まってくれば、音源が売れたり、ライブに人が集まるようになります。さらに関係者からイベントに呼ばれたり、音源関係の制作・レコード契約など、様々な仕事の依頼がくるようになります。
では具体的なラップの練習方法と、現場に出て知名度を上げていく方法を解説していきます。
既にある程度ラップができる人は、「知名度を上げる方法」」まで飛ばしてください。
ラップの勉強・練習方法
実際にラップをする
一番効果があり、手っ取り早いのは“実際にラップをしてみる”ことです。
ラップをするにはある程度のラップやヒップホップに関する知識は必要です。
でもラッパーになりたいと思ってこの記事を見ているということは、ヒップホップの音楽やMCバトルが好きな人なので”ラップがどういうものか”はなんとなく理解しているはずですよね。
YoutubeやGoogleで検索すると、練習用のビートがいくらでも無料で出てくるので、スマホやPCで再生しながら即興でフリースタイルラップをしてみたり、自分で書いたリリックを乗せてみてください。
また、一つのビートで繰り返し練習するのではなく、様々なBPM(テンポ)や雰囲気のビートで練習することで、よりラップが上達します。
ラップの勉強をする
実際にラップをやるのが一番だと前述しましたが、やはり最低限のラップや音楽の知識も必要です。
ラップはただ韻を踏みながら好きなように歌えばいいというものではなく、音源として出す場合はイントロやサビ、間のバース(小節)など、音楽としてきちんと構成されている必要があります。
サイファーやMCバトルに出る場合でも、ビート(トラック)の小節数やテンポ、種類も様々あるので、ビートに上手く乗るためのリズムキープ力や、小節の最後できちんと落とすタイム感も必要ですよね。
これらは現場で鍛えられていくこともありますが、実際にヒップホップの音楽がどのように作られているのかを意識しながら聴いたり、有名なアーティストがライブやイベントでどのように盛り上げているのかを意識しながら何度も見て勉強してください。
そして自分がやりたいラップや音源に当て嵌めて実践してください。
ヒップホップの勉強をする
ラッパーはヒップホップジャンルに生きる存在なので、最低限のヒップホップの文化や用語、音楽的特徴なども理解しておく必要があります。
ヒップホップを知らないラッパーはいないですよね。
ヒップホップを学ぶための勉強法は以下の通り。
- 動画で学ぶ
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ヒップホップに関する解説動画やドキュメンタリーを見ることで、その背後にある歴史や文化、ヒップホップにまつわる人間の生き様などに触れられます。
代表的な例としては、様々なラッパーやヒップホップアーティストのインタビュー動画を配信するYoutubeチャンネル「ニート東京」や、ABEMAヒップホップチャンネルのドキュメンタリー番組「my name is」などがあります。
このような動画を見ることで、ラッパーの思いや人生観、生き様などのリアルを学ぶことができます。
- 書籍・本で学ぶ
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書籍・本からもヒップホップを学ぶことができます。
ヒップホップは音楽だけでなく、歴史や文化、社会的な影響も大きく、非常に奥深いジャンル。
本にはラッパーの自伝や用語集、ヒップホップ入門書など、様々なジャンルの書籍が出版されているので、ヒップホップを学ぶためにも、気になる書籍を探してみてください。
アーティスト:漢 a.k.a. GAMI, 作曲:GRADIS NICE, 作曲:Drum Gang, 作曲:DJ BAKU, 作曲:LORD 8ERZ, 作曲:Clyde Strokes, 作曲:Hitman D, 作曲:I-DeA, 作曲:DJ SCRATCH NICEポチップおすすめの書籍・本は下記で紹介しました。
ヒップホップの勉強に役立つ書籍まとめ!初心者やラッパーにおすすめの本6選 ヒップホップは音楽だけでなく、文化や歴史、社会的な影響も大きく、非常に奥深いジャンルです。 MCバトルや音楽からヒップホップが好きになった人は、ヒップホップのフ… - 音楽の聴き込み
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シンプルにヒップホップの音楽を聴き込むことでも勉強になります。
好きな曲をただ聴くのではなく、ヒップホップの音楽の特徴や最新のトレンドを意識し、人気の曲はどういう特徴があるのかなどを考えながら聴くことで、ヒップホップの理解が高まります。そして異なる時代や地域の音楽を知ることで、ヒップホップの多様性なども理解できます。
また、様々なアーティストの歌詞を読み、韻の使い方や言葉の選び方、表現の仕方を分析することも重要です。
発声を鍛える・ボイトレ
ラッパーにとって、発声とボイトレ(ボイストレーニング)は非常に重要です。
ラップは単なる歌詞の朗読ではなく、その表現にはグルーヴやリズムが絡んでおり、ビートの種類に合わせて自分の声の音程や歌い方まで変える必要があります。
要は歌が下手ではダメだということです。
また、いくらグルーヴ感が優れていたり、高度な韻を踏んでいたとしても、お客さんが聴き取れていないと全く意味がありません。お客さんに自分のラップの意味を理解してもらうには、リリックを正確に伝えることができる滑舌も非常に重要です。
ラップの練習法やボイトレについては下記で解説しました。
関連:ラップが上手くなりたいならボイトレは必須?発声や滑舌をよくするコツと練習法
ボイトレはYoutubeなどを見て独学でもできますが、真剣に取り組むのであればボイトレスクールでプロの講師に教えてもらうことも可能です。有料ですが必要な機材が揃ったスタジオで練習でき、プロの指導で行うので確実にラップのスキルは上達するでしょう。
スタイルを確立する
ラッパーにとって自分のスタイルを確立することは非常に重要です。
- 個性と差別化:
- ラップやヒップホップのシーンは競争が激しいです。独自のスタイルを確立することで、他のアーティストとの差別化が図れます。これが成功の鍵となります。
- アイデンティティの構築:
- ラッパーのスタイルはそのアイデンティティを反映します。お客さんはアーティストがどのようなスタイルで自分を表現しているかを通じて、そのアーティストとの共感や繋がりを感じることがあります。
- ブランドの構築:
- 独自のスタイルはアーティストのブランドを構築する重要な要素です。スタイルが一貫性を持ち、ファンが覚えやすいものであれば、アーティストはより強力なブランドを築くことができます。
- 音楽性の発展:
- 自分独自のスタイルを追求することで、音楽的な表現の幅が広がります。異なる音楽的要素を取り入れながらも、それをアーティスト自身のスタイルでまとめ上げることができます。
- ファンの獲得:
- 独自のスタイルはファンを引きつける要因となります。特有のスタイルやフローが共感を呼び起こし、ファンが応援したくなるでしょう。
- 持続可能性:
- ヒット曲が一時的な成功をもたらすことがありますが、持続可能なキャリアを築くには一貫性のあるスタイルが必要です。ファンが期待するスタイルを提供し続けることで、アーティストは長期的な成功を収めることができます。
総じて、自分のスタイルを確立することは、ラッパーにとって単なる表現方法以上の重要な要素です。
他のラッパーと同じようなラップ、スタイル、ファッションでは独自性がなく、際立つことができません。
もちろん最初は自分の憧れや目指しているラッパーの真似から始めることも大切ですが、下位互換にならないように差別化していき、自分のオリジナルスタイルを確立してください。
知名度を上げる方法
ラップやヒップホップに関する知識があり、ある程度ラップができるという人は、次は自分の存在をヒップホップの関係者やヘッズに知ってもらう必要があります。
どんなにラップに自信があり上手くても、誰もその人のことを知らないと意味がありませんよね。
主に知名度を上げる方法は以下の通りです。
- サイファーに参加する
- MCバトルに参加する
- SNSやYoutubeを活用する
- 自分のホームページを作る
サイファーに参加する
ある程度ラップができるのであれば、地元で開催されているサイファーに参加してみてください。
サイファーは定期的に各地で行われており、誰でも気軽に参加できます。(夜の駅前などが多い)
最初は緊張するかもしれませんが、毎回参加していれば周りのラッパーやDJとも話ができたり仲良くなっていき、周囲のお客さんにも覚えてもらえるようになります。
サイファーによってラップスキルは確実に上達していきますし、周りよりも明らかにラップが上手ければ、自然と名前も覚えていってもらえます。
SNSなどを通じて動画が拡散される可能性もあるので、ラッパーとして現場に出るのであれば、まずはサイファーから挑戦してみてください。
MCバトルに出る
最近ではMCバトルの人気が高くなってきていることから、大小様々なMCバトルが毎週のように各地で開催されています。
誰でも参加できるMCバトルも開催されており、例えばUMBやKOKなどの予選は一般人から有名なラッパーまで誰でも出場することができます。
もしそこで結果を残すことができれば、間違いなく知名度、プロップスは上がり、大きな大会やイベントのオファーを受けることができれば、さらに多くの人に知ってもらうきっかけになります。
関連:【MCバトル】各大会の違いを比較!凱旋や戦極、真ADRENALINEの特徴やルール解説
また、MCバトルのプロリーグ化を掲げたFSL(フリースタイルリーグ)では、「次のヒップホップを背負う新しいスターを生み出したい」という思いから、過去にFSLトライアウトという企画が開催されたこともあります。
今後もこのような企画はたくさん出てくると思いますので、口喧嘩や即興のバトルに自信がある人は、チャンスがあれば狙ってみてください。
関連:ラップバトルのプロリーグ化を目指すFSLとは?ルールやランキング制度を徹底解説
SNSやYoutubeを活用する
最近では個人でもSNSやYoutubeなどを通じて、自分のラップスキルや作品(音源など)を公開し、アピールする人も増えてきています。
自分が公開した曲がヘッズや関係者の目にとまり、それが良い曲であれば拡散されて有名になる可能性もあります。
最初は誰の目にもとまらないかもしれませんが、「いいね」がついたり、コメントがくることもあるので、視聴者の反応や意見も取り入れ、改善していくこともできます。
もし自分の書いたラップや音源を作っている場合は、SNSやYoutubeで公開してみてください。
自分のホームページを作る
自分のホームページを作ることも、知名度を上げるために有効な方法です。
もしお客さんが何かのきっかけで現場やSNSで自分の名前を知ったとしても、知名度が低いラッパーの場合は検索しても情報がなかなか出てきません。
ホームページを作り、自分の活動内容やスケジュール、作品(音源)などを載せておくことで、自分のことを検索した人に自分のことをより正確に伝えることができ、ファンになってもらう可能性が高くなります。
ホームページは個人でも以下のようなサービスで簡単に作ってもらえます。
ヒップホップドリームを掴む!
ラッパーとして成功すると、大きな知名度やファンベースを持ち、アルバムやシングルの売上、ライブイベント、独自ブランド、広告収入、ストリーミングサービス、メディア出演からの収益など、莫大な収入を得ることができます。
現在有名なラッパーもはじめは無名で何もないところから成功した人もたくさんいます。
成功までの道のりは簡単ではないですが、努力を惜しまず挑戦し続けることで誰にでもヒップホップドリームを掴むチャンスはあります。
まとめ:やるしかない
今回はラッパーのなり方や知名度を上げる方法を解説しました。
プロのラッパーへの道のり険しく、緊張して言葉が出なかったり、歌詞が飛んだりすることもあり、他者からの批判や否定的な意見など、様々な困難が待ち受けていると思います。
でもそんなことは今の人気ラッパーやアーティストも経験しており、考えていても仕方ないです。人生一度きりなので、やりたいと思ったことは後悔ないように行動するのみです。
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