【MCバトル】真ADRENALINEとは?バンド操作のルールや歴代の結果を紹介

  • 真ADRENALINEはどんなMCバトル?(主催者や特徴など)
  • レゲエルールやバンドの操り方について知りたい
  • おすすめの大会やバトルは?

「真ADRENALINE(アドレナリン)」は、生バンドが特徴的なMCバトルの大会です。MCバトルは主催者や大会によって特徴やルールが異なりますが、唯一バンド上で戦うMCバトルが「真ADRENALINE」です。

この記事では、真ADRENALINEの特徴やルール、魅力を徹底解説しています。歴代大会の優勝者やおすすめのバトルも紹介しているので、記事を読めば、今後さらに真ADRENALINEのバトル観戦を楽しめます。

目次

真ADRENALINEとは?

「真ADRENALINE(シン アドレナリン)」とは、日本で開催されるMCバトルの大会のひとつです。

もともとは2009年から始まった「ADRENALINE」という名称のMCバトルでしたが、10年間続いた後、2019年からは「真・ADRENALINE」という名称に変わり、再始動しました。

 

最大の特徴はやはり生バンド演奏によるMCバトルです。通常のバトルはバックDJが流したビート上で戦われますが、真ADRENALINEは唯一バンド演奏で行われます。

バトルビートは「DA-Dee-MiX」というバンドによって演奏されます。

DA-Dee-MiXとは?

DA-Dee-MiX(ダ・ディー・ミックス)とは、2011年から活動しているヒップホップバンドです。サックスを担当するKing TJを中心に結成され、定期的にメンバーを入れ替えて現在に至ります。「真ADRENALINE」のバトルビートもDa-Dee-MiXが担当し、MCの指示に柔軟に演奏を変化させ、非常に高レベルなバンドです。

 

「ADRENALINE」の頃は、通常のバトルと同様にDJによるビートでしたが、2018年頃に初めてバンド演奏によるバトルが導入され、話題を呼びました。

司会とオーガナイザー(主催者)

真ADRENALINEのオーガナイザー(主催者)は、ラッパーの「ACE」「HIDE」です。2人で主催するとともに、出場者のブッキングから司会を担っています。

ACEは、MCバトル番組の「フリースタイルダンジョン」のモンスターをつとめていたこともあり、別の大会ではバトラーとして出場し、優勝経験もあるほどの実力者です。

2人は高校時代にヒップホップが好きということで意気投合し、「Sound Luck」というヒップホップクルーを結成しています。

 

2人とも平成生まれということもあり、同世代の仲間と”平成生まれのヤバさを見せつけてやろう”と「ADRENALINE」を立ち上げたそうです。ADRENALINEでは「平成選抜 vs 昭和選抜」という図式での大会も開催し、盛り上がりを見せましたね。

真ADRENALINEの会場

真ADRENALINEのMCバトルが開催される会場はさまざまですが、過去には以下のような会場で開催されました。

  • 豊洲PIT
  • 仙台PIT
  • KT Zepp YOKOHAMA
  • CLUB CITTA’
  • 渋谷WOMB
  • Spotify O-EAST

他の大会と同じように、会場の収容客人数は1,000〜3,000人くらいの中規模で開催されることが多いですが、日本武道館やアリーナのようなデカ箱での開催はまだありません。

 

関連:MCバトルの会場一覧と特徴を解説!初心者はどこで見るのがおすすめ?

ACEのブッキング力が凄い

真ADRENALINEの出場者は、主催者であるACEとHIDEが各ラッパーやアーティストに声をかけ、ブッキングしていますが、ACEのブッキング力が凄いと言われています。

普段MCバトルに出ないようなMCにも積極的に声をかけ、バトルに出場してもらうように頼み込むことで、音源をメインに活動しているアーティストやラッパーなど、珍しいMCがバトルに出場することが多いです。

ACEはブッキング時に断られそうになると「お前ビビってんの?」と煽ったり、先輩相手でも「逃げるんですか?」などと普通に切り込むそうです。

 

真ADRENALINEの特徴

真ADRENALINEの特徴はなんといってもバンド演奏ですが、他にも多くの魅力や特徴があります。

バンド操作ができる!

真ADRENALINEはバンド演奏上でバトルが行われますが、MCはバトル中にバンドを操ることができます。バンドを操ることで、演奏を変化させ、グルーヴやリズムを強調したり、メッセージを伝えやすくしたりできるので、お客さんへの強いインパクトや盛り上がりの要素になります。

バンドの操り方は、MCがバトル中にさまざまな指示をバンドに向かって出し、指示に応じてバンドは演奏を変化させます。バンド操作の指示には、主に以下のような種類があります。

  • ワンドロップ (One Drop)
  • ロウ(Low)
  • ミックス(Mix)
  • プロップ(Pull Up)

 

バンドの操り方や指示の種類、どのように演奏が変化するのかについては、以下で詳しく解説しました。

 

コラボイベントが多い

真ADRENALINEのMCバトルは、他のイベントやMCバトル団体とコラボ開催されることが多いです。

過去には、MCバトルの日本一を決める大会「KING OF KINGS(通称KOK)」や、最も歴史のある「戦極MCバトル」、レゲエのイベントである「渋谷レゲエ祭」などとコラボし、MCバトルの大会が開催されました。

過去に開催されたコラボイベント
  • KING OF KINGS vs 真ADRENALINE
  • 戦極MC BATTLE vs 真ADRENALINE
  • 渋谷レゲエ祭 vs 真ADRENALINE

コラボイベントの際も、基本的にDA-Dee-MIXによるバンド演奏のバトルになります。(DJと選択制の時もありました。)

 

各コラボイベントでは、それぞれの主催団体の選抜メンバーによる対戦形式になります。

例えば「渋谷レゲエ祭 vs 真ADRENALINE」では、真ADRENALINEが選抜したラッパー8名と、渋谷レゲエ祭が選抜したレゲエDeeJay8名によるMCバトルの大会になり、1回戦はそれぞれのMCが対戦する図式となっています。(2回戦以降は通常のトーナメント)

 

 

音楽性が重要

MCバトルでは通常、相手のバースへのアンサーや即興によるラップが評価されますが、真ADRENALINEのバトルで勝利するためには、より高い音楽性が重要になります。

やはりバンド操作が勝利の肝となるので、単にビートに乗ってラップをしているだけではお客さんは盛り上がりません。バンド操作によって演奏を変化させ、高いグルーヴ感や音乗りで観客を魅了する必要があります。

逆に即興やアンサー力が多少低くても、バンド操作をうまく使い、お客さんをボスらせれば勝つことがあります。

真ADRENALINEのルール

真ADRENALINEのルールは他のMCバトルと基本的に同じですが、大会の趣旨やコラボイベントによっては多少異なる場合があります。

レゲエルールとは?

渋谷レゲエ祭とのコラボイベントである「渋谷レゲエ祭 vs 真ADRENALINE」では、通常のMCバトルにはないレゲエルールが採用されることがあります。

レゲエルールとは、通常のMCバトルのように「◯小節×◯ターン」というような小節区切りではなく、「1分×2ターン」という長いターンのバトルになります。1ターンが60秒という長い時間の中で、自由にバンドを操作してバースを披露するため、より高い音楽性やライブ力が求められます。

レゲエのバトルである「DeeJayクラッシュ」に寄せたルールになっており、バンド操作の自由度が広がります。

関連:【レゲエ】DeeJayクラッシュのルールや特徴を解説!Combatとの違いは?

 

基本的に先攻がヒップホップルール(通常のルール)かレゲエルールのどちらかを選ぶ仕組みですが、大会によっては交互にルールが切り替わることもあります。

 

決勝は2本先取で勝利

他の大会とは違い、真アドレナリンでは決勝戦のみ先に2回勝ったほうが勝利(ストリートファイター形式)になります。決勝のバトルが始まる前に、先にバンド演奏のビートを3パターン聴き、先攻がビートを選択する形式です。

2本先取した場合は2回で決着がつきますが、1対1になった場合は最大3回のバトルが行われます。

その他の基本ルール

基本的なルールは他のMCバトルと同じです。

16人のトーナメント制で、1回戦と2回戦(BEST8)までは「8小節×3ターン」、準決勝と決勝は「8小節×4ターン」になります。(16小節はありません。)

勝敗ジャッジは観客判定となり、決着の判断がつかない場合は延長戦に進みます。

 

歴代の優勝者と大会の結果一覧

真ADRENALINEの歴代大会の優勝者と準優勝者は以下のとおりです。(コラボ大会含む)

イベント名優勝者
(準優勝者)
日程
真ADRENALINE輪入道
(呂布カルマ)
2020/3/22
真ADRENALINE杯真の陣+KINGDOM句潤
(SIMON JAP)
2020/10/3
真ADRENALINE ABEMAノ乱孫GONG
(SILENT KILLA JOINT)
2021/1/30
KING OF KINGS vs 真ADRENALINE #1FORK
(CHICO CARLITO)
2021/5/2
KING OF KINGS vs 真ADRENALINE #2句潤
(CIMA)
2021/8/7
真ADRENALINE 福岡の乱Fuma no KTR
(智大)
2021/9/5
渋谷レゲエ祭 vs 真 ADRENALINE #1MU-TON
(寿君)
2021/11/14
KING OF KINGS vs 真ADRENALINE #3CIMA
(MU-TON)
2022/2/27
渋谷レゲエ祭 vs 真ADRENALINE #2DOTAMA
(寿君)
2022/6/25
KING OF KINGS vs 真ADRENALINE #4晋平太
(CIMA)
2022/10/1
真ADRENALINE at WOMB晋平太
(SILENT KILLA JOINT)
2023/2/11
渋谷レゲエ祭 vs 真 ADRENALINE #3CHEHON
(POWER WAVE)
2023/4/22
KING OF KINGS vs 真ADRENALINE #5晋平太
(CHICO CARLITO)
2023/7/14
戦極MC BATTLE vs 真ADRENALINE呂布カルマ​​
(MC☆ニガリa.k.a赤い稲妻)
2023/9/30
KING OF KINGS vs 真ADRENALINE
– climax Zepp 2023 –
Authority
(Fuma no KTR)
2023/12/17
渋谷レゲエ祭 vs 真ADRENALINE #4POWER WAVE
(ID)
2024/2/2
KOK vs 真ADRENALINE 2024呂布カルマ
(CHICO CARLITO)
2024/5/5
真ADRENALINE 炎夏闘乱RAY
(DOTAMA)
2024/7/15
渋谷レゲエ祭 vs 真ADRENALINE(3on3)【京阪奈】
(POWER WAVE、寿君、RAY)
2024/9/15
真ADRENALINE – Road to KOK –<予定>2024/12/29
真ADRENALINEの歴代優勝・準優勝者

 

真ADRENALINE以外の大会やイベントごとの歴代優勝者については以下でまとめました。

真ADRENALINEのおすすめバトル

真ADRENALINEのおすすめのバトルとして、以下の3つを紹介します。

  • RAY vs Fuma no KTR / 渋谷レゲエ祭 vs 真ADRENALINE #3
  • SAM vs SKRYU / KING OF KINGS vs 真 ADRENALINE
  • CHEHON vs 句潤 / 真 ADRENARINE 杯真の陣トーナメント

Fuma no KTR vs RAY / 渋谷レゲエ祭 vs 真ADRENALINE #3

Fuma no KTR vs RAY / 渋谷レゲエ祭 vs 真ADRENALINE 2023.04.22

2023年に開催された「渋谷レゲエ祭 vs 真ADRENALINE #3」でのFuma no KTR vs RAYのバトル。

「渋谷レゲエ祭 vs 真ADRENALINE」ならではのレゲエルールによる戦いとなり、RAYのバンド操作とライブ力が輝くバトルでした。ディスり合わずに客の盛り上げで勝負するというピースフルなバトルで、客の盛り上がりも最高潮に達していました。

レゲエシンガーのRAYを相手に、ジャンケンに勝ってレゲエルールを選んだFuma no KTRもめちゃくちゃカッコいいですね。

このバトルをきっかけに、後に2人でコンビ曲を作ろうという話になっています。どんな曲ができるのかとても楽しみですね。

関連:【MCバトル】RAYが使ったサンプリングの曲名、音源を紹介!大会ごとに更新

 

SAM vs SKRYU / KING OF KINGS vs 真 ADRENALINE

SAM vs SKRYU:KING OF KINGS vs 真 ADRENALINE 1回戦

2021年に開催された「KING OF KINGS vs 真 ADRENALINE」でのSAM vs SKRYUのバトル。

お互いがお互いをサンプリングし合い、即興で韻を踏みながら会話をする高レベルな戦いです。リスペクトが込められたディスのないピースな会話とフロウが聴いていて気持ちいいです。

CHEHON vs 句潤 / 真 ADRENARINE 杯真の陣トーナメント

CHEHON vs 句潤 【真 ADRENARINE 杯真の陣トーナメント】2回戦第3試合

2020年に開催された「真ADRENARINE 杯真の陣トーナメント」でのCHEHON vs 句潤のバトル。

お互いが自らの曲のセルフサンプリングを繰り出しながら、ハイレベルなフロウと音乗りがとても心地良い、セッションのようなバトルです。お互いが笑顔で楽しそうなのもいいですね。

なかなか決着がつかず再延長にまでもつれ込んだ末、句潤が勝利し、そのまま優勝しました。

関連:CHEHONがMCバトルで使ったサンプリングの曲名(音源)まとめ!大会ごとに更新

 

まとめ

今回は生バンドによるMCバトル「真ADRENALINE」について解説しました。

似たようなMCバトルの大会が多い中、唯一バンド上でMCバトルが行われるという独自の特徴を持ち、さまざまな大会とのコラボが魅力です。

DA-Dee-MiXの生バンドは現地の会場で聴くと凄い迫力なので、まだ「真ADRENALINE」を観に行ったことがない人は、ぜひ現地で観戦してみてください。

現地でMCバトルを観てみたいけど不安だという人は、以下の記事を参考にしてみてください。

 

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この記事を書いた人

ヒプラガのアバター ヒプラガ ライター/ブロガー

大阪出身のブロガー。小学生の頃にレゲエにハマり、レゲエの音楽を20年以上聴いています。レゲエDeeJayがMCバトルに出場したのをきっかけに、ヒップホップも聴くようになりました。
ヒップホップやレゲエの音楽・文化をもっと多くの人に知ってもらいたいという思いから、ヒップホップやレゲエに関する情報を発信しています。

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